中年童貞

中年童貞世界が性欲で回っていると言うつもりはないけれど、「性」という切り口から世の中を見るとき、そこに真実の一部があるというのは真実だと思う

この切り口の一つのバリエーションが「童貞」。少し前まではタブーだったであろうこの話題を深夜とはいえ全国放送のネタになるところまで持ってきた全国童貞連合の活躍には、笑いという点だけでなく、もう少し高尚な観点(なんていうと怒られるかもしれないが)からも興味がある

その全童連の会長こと渡部伸さんが、満を持して出してきたのが『中年童貞』。献本感謝(「セックスで寿命は縮むか?」のせいってわけじゃあないよね)

帯に「少子化問題は童貞問題である」とあるけれど、これは因果関係ではなく相関関係だと(私は)思う。その共通の要因みたいなところに、現代社会を理解する一つの鍵があるはずだが、そのことを考える前提としての事実を、この本は提供してくれる

この本で扱われているような話題については、「経験してみないとわからない」ということがよく言われけれど、逆に「経験してしまうと、経験しないでいることの気持ちがわからない」ということはあまり顧みられない。実際のところどうなのだろう、と考えてみても、正直、よくわからない

3ヶ月しなければ元に戻るという俗説をとりあえず無視すれば、一度経験してしまった人たちは、経験しないでいることを経験することはできない。想像するのもなかなか難しい件に関しては、実際にそういう状況にいる人の証言を聞くことが、残された唯一の手段だろう

本書から得られるのはまさにそういった証言だ。全童連会長はもちろん、会員たちの証言も数多く収録されている。一口に童貞といっても、長く守っている人たちの考え方は千差万別。資料的価値は大きい

会長の考えでは、個人レベルで原因を追及すると、「コミュニケーション能力」の欠如というところに行き着くらしい。これは、金で解決したくはないという会長の考え方からきているとするのが妥当だろう。しかし、童貞であることととコミュニケーション能力が欠如していることが強い正の相関を示すというこの考え方は、「世代のもの」だなあとも思う(それが「中年」ということに隠された意味だったりして)

たとえば最近こんな話があった

愛情を確認するために、性関係を持つ。理解を深めたと思うが、それでも間が持たないからと、もっと自分に合いそうな相手を探す(産経

つまり、コミュニケーション能力が欠如しているが故に、新しい相手と性交渉する機会が増えているというわけだ

中年童貞には少なくとも2つの戦略があることになる。一つは、コミュニケーション能力を高めること。もう一つは、少し若い世代つまりコミュニケーション能力が低い方がいい世代に向かうこと。性格を変えるよりは選ぶ相手を変える方が簡単だと思いますが、どうでしょうか

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コメント(2)

日本は、先進国の中でエイズ患者が増加している希な国です。
避妊をしているか否かに関わらず、運が悪ければ、エイズに感染します。

子供を作るという目的以外で性交渉することは、危険なのです。

たしかに、性交渉をすることの危険もあれば、しないことの危険もある

常に危険と隣り合わせってわけですね

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