昭和を騒がせた漢字たち

昭和を騒がせた漢字たち―当用漢字の事件簿 (歴史文化ライブラリー 241) 副題:当用漢字の事件簿 (歴史文化ライブラリー 241) (単行本)
円満字 二郎 (著)
吉川弘文館 (2007/09)

なぜ漢字にこだわる人が多いのか。本書から読み取れる理由は以下のとおり

  1. 社会のあり方との関係
    1. 難しい漢字を使いすぎると、教育を受けていない人とコミュニケーションができなくなる。体制は戦前、この問題を悪用して、わざと「八紘一宇」のようなわかりにくいスローガンを使っていた
    2. 漢字を制限することは自由への抑圧になる
  2. 個人の感情の問題
    1. ある形とともにそのことばを経験したことによって、形とことばとが切り離し不可能なほどに結び付き、その言葉を他の形で表現することに違和感を覚えるようになる(p.48)
    2. 多くの人に「基準を求める心」がある

題名通り、多くのお騒がせな事例が紹介されているが、それらの多くは上にまとめた観点から解釈できるようになっている。たとえば、朝日新聞が独自の略字体(朝日文字)を使っていたのは1.1を、題字が変なのは1.2を意識してのことなのかなあ、とか

参考:新聞の題字にみる「教育的配慮」

同著者の『人名用漢字の戦後史』もおすすめ

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