と言っても、有名な理論物理学教程ではなく、物理学小教程だけど
天文学科卒と言っても、受けたのは学部教育で、その内容は物理学科のものとかなりかぶっている。だから、ランダウの教科書なんかは当然持っているのだが、知らない人のためにちょっとまとめておこう(情報の人はもう少し現代的なものから入った方がいいだろうけど)
ハリコフ(大学)で彼は、理論物理学教程と、一般物理学教程を書こうと決めました。ランダウの生涯にわたる目標は、様々なレベルの物理学の本を書くことでした。彼は大学生向けの特別講義の他に、中等学校向けの教科書も書きました。(中略)彼は物理学者のための数学の教程も書くつもりでいました。(中略)彼の考えでは、物理学者は、少なくとも一般論としては、解こうとしている問題の物理的な面に意識を集中できるくらいには、数学的手法が巧みに使いこなせなくてはならないと考えていました。(中略)それでランダウは、彼の弟子になりたいと思う者すべてに、数学の、特に計算に関するまんべんない知識を要求したのです。この数学的知識を得た学生が、理論物理学の全分野にわたる基本的知識からなる『理論ミニマム』の七つの項目を学ぶことを許されるのでした。(『物理学に生きて―巨人たちが語る思索のあゆみ』)
誰か、『情報ミニマム』なんてものも作ってほしい(名前に問題があるのはわかっている)。いつも “I think you can find that in Knuth” というわけにはいかない
ランダウの物理教程は次の3種類
- 一般物理学教程
- 物理学小教程
- 理論物理学教程
以下ではもう少し詳しく紹介する
一般物理学教程
理系向け。1冊だけ。現在入手困難。文庫版「物理学小教程」が売れたらこちらもお願いしたい
物理学小教程
物理の人向け。全2巻(計画は3巻)
文庫化された! 筑摩書房、すごい(ちなみに前掲の『物理学に生きて』もちくま学芸文庫)
理論物理学教程
理論物理の人向け。全10巻
世界中で読み継がれている2大物理学教科書がある。ひとつは言わずとしれたリチャード・ファインマンの『ファインマン物理学』、もうひとつはランダウ=リフシッツの『理論物理学教程』である。(中略)敷居の高い教科書だったが、学生の間では『ランダウ=リフシッツ』という愛称で呼ばれ、とにかく「なんだかスゲェ教科書」というイメージが定着していた。『ファインマン物理学』が臨場感あふれる親しみやすい講義録なのに比べて、『ランダウ=リフシッツ』は飛び抜けて優秀な学生のための教科書だった。(竹内薫『闘う物理学者! 天才たちの華麗なる喧嘩』 p.124)
原書はロシア語。英語でもいい人は英訳を読むのがいいかもしれない。日本語訳だと『力学』と『場の古典論』以外は入手困難なことが多いし、東京図書と岩波書店が混ざるせいで本棚で栄えないし(『統計物理学』は常に入手可能にしておく責任が岩波書店にはあると思う)
筑摩書房さん、こちらも文庫化すると、世界にその名が轟きますよ
学生の時に読んだ本では、朝永振一郎の『量子力学 (1)』と『量子力学 (2)』、『角運動量とスピン』、ディラック『量子力学』なんかが文庫化されるとうれしい(1冊ものもは1冊で)

力学・場の理論
量子力学
力学
Mechanics
場の古典論―電気力学、特殊および一般相対性理論
The Classical Theory of Fields
Quantum Mechanics (Non-Relativistic Theory)
Quantum Electrodynamics
Statistical Physics
Fluid Mechanics
Theory of Elasticity
Electrodynamics of Continuous Media
Statistical Physics (Pt 2)
Physical Kinetics
コメントする